| 第24回 |
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「美容室の組織化」 |
美容室の世界は、技術志向の人が多い世界です。 手に職を付ける仕事とも言えますし、手に職を付ける仕事と言えば「職人」の世界と言っても良いかもしれません。
そう言う自分も「事務職は無理だし」、「髪の毛をいじるの好きだし」「手に職をつけたほうがいいかな?」という事が美容師になる動機でした。
そして、美容師になった頃の夢は「上手くなりたい!」そして「周りから上手いと認めてもらえるようになりたい。」と思っていました。 当時、「将来自分のお店を持ちたい」といった独立志向もなく「社長になりたい」なんて事はまったく考えていませんでした・・。
さて、今回のテーマ「美容室の組織化」という事を最初に考えたのは、独立するまで勤務した「フルーレ美容室」での時期でした。
13年間勤務をさせていただいたのですが、美容師としての技術や接客から学ばせてもらい、その後店長をさせていただき責任者としてのいろいろ経営的な勉強もさせていただきました。
その頃に「美容室の組織化」という想いが強くなったように思います。 フルーレ美容室は1店舗でしたが、15名前後の社員がいて、とても繁盛していました。 しかし将来を考えると、働いていた仲間たちが独立を考えずに先々の不安も無く、安心して働き続けられる組織としては1店舗では限界があると思っていました。
というのもオーナーがいて、マネジャー、店長、チーフ、スタイリスト、アシスタント・・・という図式は変わりません。 幹部は小規模店舗だと沢山はいらないのです。
社員が、長く勤務して給与を上げ続けられる環境をつくるためには1店舗が2店舗・・10店舗と組織がどんどん大きくなって行かないと、そうはならないと思うようになりました。
当然ながら、店舗が増えれば店舗の数だけ店長が要ります。 そして、もっと店舗数が増えれば数店舗の管理をするエリアマネジャーも必要になります。 幹部スタッフが沢山必要になるのです。
単純にすると
幹部社員=経営責任がある=給与も高い。
そして
組織が大きくなる。=幹部社員が沢山必要
という考えでした。
店舗を管理運営する店長が、自分で独立して開業している経営者よりも収入や待遇が良い。そして、将来の不安も無く好きな美容業界で安心して長く働ける、そんな美容室の組織(会社)が作りたい。と思うようになりました。
オーナー美容師であろうと美容師として務めるにしても美容師としてのピークは25~35歳だと思います。(女性の場合はもっと長いピークがあると思います。)その後も、収入が増え続け安心して一生の仕事として働き続けるにはどうしたらいいのか? そのためにも、組織が大きくなることが必要だと思っていました。 そして組織が成長拡大することによって、美容師としてしての「職人」としての役割から、現場で十分経験を積んだ上での「マネジメント」としての管理者や責任者の役割ポストが生まれてきます。 そして、みんなが幸せになる!
フルーレに在籍していた当時は、オーナーを頂点とした多店舗化=組織拡大が夢でした。
結果から言えば、私はその後に独立してプランセスタムタムを開業して現在に至るのですが、今も「組織拡大が、社員が長く働けることにつながり、給与を上げ続けられる環境につながる」というその考えは、基本的には変わっていません。 そして、「独立しないと一人前ではない」とか「自分でお店をやらなければ美容師を続けていけない。」といった考え方を否定したいと思っています。笑 ※この話は開業チャンネルには合わない内容にならないようにこの辺で・・。笑
もちろん、組織拡大や美容師の将来設計の問題などは、会社側のことなので「お客様」にとっては組織が大きかろうと小さかろうと、そんなことはまったく関係の無い話です。
お客様にとっては「その企業が自分にとって必要か」「大規模だとどんなメリットがあるのか」「小規模だとどんなメリットがあるのか?」といった事が大事で、自分にとって必要か?必要無いか?だと思います。
多くのお客様に必要とされない企業組織は拡大どころか淘汰されて無くなってしまいます。
そして企業から見た「顧客」は誰で、「何のために企業が存在するのか?」という「企業理念」と、共に働く社員との「企業理念の共有」をする事が最も大事な事だと思っています。
「何のために」「誰のために」そしてその過程と実績によって「社会貢献」するといった「企業理念」のない組織拡大は、成長ではなくただの膨張に過ぎないだけです。
話を、戻しますが、美容師になる最初の目的「手に職をつける」=「食いっぱぐれが無い」という目的と、組織を拡大するために必要な人材としての「マネジメント力」=「管理と、数字や状況を変えられる能力」を持った社員になるという事は、残念ながら繋がっていない事が多いように思います。
以前、ある幹部社員から言われた言葉が的をえていると思います。
「そもそも、そんな(マネジメント)事やろうと思って美容師になったんじゃないですし・・。」
もっともです。笑 しかし、若くてもマネジメントの必要性の話しをすると理解を示してくれる社員もいます。
そういう意欲と能力のある人、または独立意欲のある人に「マネジメント」の勉強をしてもらう環境が組織拡大には必要だと思います。 もちろん、その人たちの将来にとっても必要な事だと思っています。
プランセスでは、今年から「マネジメント研究会」(以下 マネ研)という勉強会を、月に一度やっています。 目的は、「マネジメント・スタッフ」の育成です。 参加者も希望者のみですが10数名が自主的に参加してくれています。 参加している社員は、若手の意欲のある社員たちです。
「マネ研」では、マネジメントの知識を学びサロンで活かせるような取り組みの方法を考えながらやっています。 そして、一年を通して体系的に学べるように、毎月のテーマを決めていきます。
- 1月「ロマンとビジョン」
- 2月「戦略、経営戦略、戦術」
- 3月「損益分岐点と利益」
- 4月「教育論」
- 5月「教育論2」
- 6月「商品問題」
- 7月「組織論」
- 8月「利益の出し方」
- 9月「財務問題」
- 10月「投資問題」
・・・と続いています。 そして、1月にまた「ロマンとビジョン」に戻り、学ぶメンバーは替わっていくにしても、何年間も続けていく予定です。笑
※同友会市川浦安支部で勉強しているテーマを参考にさせてもらっています。
「マネ研」で学ぶメンバー達が数年後、店長になり、その上のエリアマネジャーになり、部門責任者(営業本部長)になる。また、そのうちの誰かはファミリーFCシステムのオーナーになっていく・・そんなことを考えると、ワクワクしてきます。笑 必ずや明日の組織拡大に繋がっていくと信じています。
組織といっても店舗運営をする「オペレーション部門」だけではありません。 一般の企業における商品開発をする「クリエーティブ部門」や、経理や財務をやる「サービス部門」といった部門も必要です。効率の良い「組織の分業の仕組み」を作っていかなくてはなりません。 それぞれの部門においても専門家は必要だと思いますが、「責任者は「現場」=「美容室」を知らなければいけない」と思っています。理想としては、美容師として経験を持っている人がそれぞれの部門における勉強をして経験を積み責任者として進化していく事が出来れば良いと思っています。
そしてもちろん、目的は「組織の仕組み作り」でも「組織の充実」ではなく、その先の「何のために」「誰のために」といった「企業理念」が目的です。 その手段がそれぞれの部門の充実と「組織の分業の仕組みづくり」になります。
ある先輩の美容師経営者に言われた言葉を、思い出します。
「美容室は、組織運営なんてそもそも無理。技術者の世界だから、それぞれプライドが高くて組織運営なんて難しいよ。・・・」
もちろん難しい事もわかります。 しかし、理念を実現する為には組織の分業の仕組みの手段が必要なのです。 無理と言われれば、なおさら気合が入ります。
ぜひとも、何とかしていきます!
プランセス企業理念
「広く、多くの人に美容文化を通じて「美しさ」と「豊かさ」を提供する。その夢に向かって社員と共に成長発展し、社会に貢献する。」
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